GABA(ギャバ)の効果や一日の摂取量・副作用について

GABA(ギャバ)の効果や一日の摂取量・副作用について

GABA(以下ギャバ)とは、γ-アミノ酪酸の英語表記であるGamma-Amino Butyric Acidの頭文字をとったもので、人を始め多くの動植物に広く存在する天然アミノ酸の一種です。

1950年、哺乳動物の脳からギャバが初めて抽出され、その後ギャバが神経中枢で働く抑制系の神経伝達物質のひとつであることが確認されました。

1961年にはギャバを使用した医療用医薬品が承認され、さらに1979年には消化管でも神経伝達物質として機能していることが確認されました。

日本では、2001年以降「食品の成分」とされていますが、リラックス効果を始めとした様々な効果が期待されるファイトケミカルの一種として食品に添加されたりサプリメントとして販売され、注目を集めています。

GABA(ギャバ)に期待できる効果について

GABA(ギャバ)に期待できる効果についてギャバは主に脳や脊髄に存在する抑制性の神経伝達物質の一種です。元々体内でグルタミン酸というアミノ酸が酵素の働きで変化させられることにより生成されています。

このグルタミン酸は、神経を興奮させて脳を活性化する働きがあるのに対し、ギャバはドーパミンやグルタミン酸といった興奮系の神経伝達物質の過剰分泌を抑えることにより、神経を落ち着かせてリラックス状態に導く働きがあります。

脳の血管を緩めて血流を促し、脳細胞へ届ける酸素量を増やしたり、脳内にα波を出して心拍数を抑え、自律神経のバランスを整えたりといった役割もあると考えられています。

これらの働きにより、ストレスによるイライラや不安といった精神状態の改善、睡眠の質の向上、更年期障害にみられる不定愁訴の症状の改善が期待できます。

特に睡眠については、ギャバが不足していることにより布団に入ってもなかなか寝つけない、やっと眠れても熟睡できず日中疲れがとれないといった睡眠障害の症状が出てしまうことがわかっています。

さらにギャバの生成は睡眠中に活発になるため、十分に睡眠がとれないことでギャバが不足すると不眠症に陥ってしまう可能性があります。ギャバにはこれ以外にも、いくつかの作用があります。

血圧を下げる効果もそのひとつで、血管の収縮を抑制するとともに腎臓の働きを高め、血圧上昇の原因のひとつであるナトリウムを体外に排出することにより、高血圧を改善します。

この血圧降下作用は正常血圧の人が摂取した場合には起こらないため、血圧が下がりすぎる心配はありません。

またギャバには、腎臓や肝臓などの働きを活発化させて血液中のコレステロールや中性脂肪の量をコントロールし、脂肪の代謝を上げる作用もあります。これにより、糖尿病や動脈硬化の予防も期待されています。

その他、抗ストレス作用による免疫力の低下の抑制、脳細胞の破壊の防御、疲労感の軽減や作業効率の向上、記憶力・学習能力の向上、アルツハイマー病の予防といった様々な効果があることもわかってきました。

少し前までは、ギャバは食べ物から摂取しても脳内まで達しないため意味がないと考えられていましたが、近年の研究により食事やサプリメントからの摂取でも脳内に影響することが実証されています。

GABA(ギャバ)が含まれている食品は?

GABA(ギャバ)が含まれている食品は?ギャバが豊富に含まれる食品として有名なもののひとつに、発芽玄米があります。発芽玄米は精米する前の米を発芽させたもので、100g中に10mgのギャバが含まれています。これは白米に含まれるギャバの10倍、胚芽米の4倍、玄米の3倍にあたります。

他にも、トマトは100g中に60mg、ジャガイモは35mg、ぬか漬けに至っては100mgのギャバが含まれています。

それ以外に、ナス、アスパラガス、カボチャ、キュウリ、メロン、ミカン、ブドウなどの野菜や果物、漬物類、味噌、キムチといった一部の発酵食品にもギャバが多く含まれています。

チョコレートやココアの原料となるカカオにもギャバが多く含まれていることが知られていますが、カカオを使用した製品の中には砂糖など過剰摂取を控えた方が良い材料が含まれているものがあるため、摂取量には注意が必要です。

また、ギャバはグルタミン酸を化学変化させることにより体内でも生成されますが、この過程でビタミンB6が重要な役割を果たします。そのため、体内で効率よくギャバを生成させるにはビタミンB6を含む食品を合わせて摂る必要があります。

ビタミンB6を豊富に含む食品には鶏肉、レバー、カツオやマグロ等の魚類、バナナ等がありますが、ジャガイモ、カボチャ、アスパラガスにはギャバとビタミンB6の両方の栄養素が含まれています。

食事から摂取すると効果を実感するのに時間がかかるかもしれませんが、地道に続けていくことでストレスや不眠といった症状が改善する可能性はあります。

GABA(ギャバ)の1日の推奨摂取量

GABA(ギャバ)の1日の推奨摂取量ギャバは本来であれば体内で十分な量が作り出されるため、特に摂取量の基準は決められていません。

しかし、常にストレスにさらされていたり、睡眠が十分にとれていなかったりといった理由から、体内のギャバ量が不足がちになることがあります。また、40代を越えると分泌量が減少し、10代の頃の半分以下にもなるといわれています。

ギャバの不足が続くと自律神経のバランスが乱れ、ストレスを感じてイライラしがちになったり情緒不安定になりやすくなり、うつ等の精神疾患を引き起こす可能性もあります。また神経が興奮を抑えられず寝つきが悪い、よく眠れないといった症状にも繋がります。

GABAの目安摂取量は、1日あたり30mg~100mgとされています。発芽玄米であればお茶碗2杯、トマトなら1/3個、ジャガイモなら1個でおよそ30mgです。

健康的な人の場合は30mg摂取すれば十分ですが、不眠で悩んでいる人やストレスを感じている人は100mg以上を摂取した方が効果が現れやすいといわれています。

摂取する時間帯については、不眠の症状がある場合はサプリメントを睡眠の30分から1時間前に摂取することで体温が下がり、リラックスして自然な眠気を感じやすくなります。また日中にGABAを摂取した場合でも、夜の睡眠の質が改善したという研究結果もあります。

ストレスの多い生活の中にうまく取り入れることにより、慢性的な症状の改善にも効果が期待できます。

GABA(ギャバ)に副作用はある?

GABA(ギャバ)に副作用はある?ギャバは元々体内で分泌される物質ということもあり、安全性は高いとされ摂取量の上限も定められていません。しかしながら、サプリメント等の過剰摂取により副作用の症状が現れる場合があるため、大量摂取は禁物です。

ギャバの過剰摂取により、動悸や息切れ、吐き気、顔の紅潮、唇の痙攣、軽度の胃腸障害や食欲減退といった症状が起こる恐れがあります。

体質によっては少量の摂取でも息苦しさや身体の痺れなどを感じるケースもあるため、注意が必要です。

また、ギャバと共に摂取することを控えた方が良い成分として、アルコールやベンゾジアゼピン系の向精神薬・睡眠薬等があります。どちらもギャバの脳内分泌や脳内での働きに作用して効き目を強くしてしまうため、サプリメントとの併用は好ましくありません。

それ以外に抗うつ薬や高血圧の薬等を処方されている場合も、独断で摂取せずに医師に相談した方が無難です。不眠やストレスに悩んでサプリメントを摂取する場合でも、用量や用法を守って使用することが大切です。